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オーディオ編集におけるカットとは、ファイルを2つに分けてどちらか一方を削除すること。一方トリミングとは不要な部分を切り取ることです。劣化なくロスレスでカットしたファイルを出力したい場合はデコードや再エンコードをしないツールを選びましょう。フリーソフトを使うと無音を自動でカットしたりエフェクトを追加したり、より高度な編集が行えます。
「サビだけ切り取って着信音にしたい」「録音した会議データの無音部分を削除したい」そんな時、わざわざ重たい編集ソフトを立ち上げるのは面倒ですよね?
結論から言うと、MP3のカットは「用途」に合わせてツールを選ばないと、再圧縮による「音質劣化」という落とし穴にハマります。
この記事では、テック編集部が厳選した「劣化なし・無料・安全」に使えるMP3カットツール8選を紹介。あなたの目的に合った最適解が、この記事で必ず見つかります。
忙しい方のために、編集部が厳選した「正解」を先に提示します。
「結局どれがいいの?」が一目でわかる比較表です。特に「無劣化出力」と「透かし(Watermark)」の有無は要チェックです。
| ツール名 | タイプ | 対応OS | 無劣化出力 | 日本語 | 特徴・注意点 |
|---|---|---|---|---|---|
| mp3DirectCut | ソフト | Win | 編集部推奨。軽量&完全無劣化。Winユーザーならこれ一択。 | ||
| LosslessCut | ソフト | Win/Mac | 爆速処理。Macで無劣化カットするならこれ。 | ||
| Audacity | ソフト | Win/Mac | △ | 多機能。波形編集やエフェクト追加向け。再圧縮あり。 | |
| KAPWING | オンライン | ブラウザ | △ | 多機能だが、無料版は透かしが入る点に注意。 | |
| Clideo | オンライン | ブラウザ | UIが美しく直感的。フェード処理が簡単。 | ||
| VEED | オンライン | ブラウザ | AIによる無音除去が優秀。MP3書き出し可。 | ||
| 123APPS | オンライン | ブラウザ | 登録不要で手軽。広告が多め。 | ||
| My Edit | オンライン | ブラウザ | AI機能が豊富。使用にはログイン必須。 |
基本用語を整理しておきましょう。
多くのツールでは両方の操作が可能ですが、「曲の途中の間奏だけ消したい」場合は「分割(Split)」機能があるツール(mp3DirectCutなど)を選ぶ必要があります。
MP3を編集する際、最も注意すべきなのが「再エンコード(再圧縮)」です。一般的な動画・音声編集ソフトは、書き出し時にデータを圧縮し直すため、わずかですが音質が劣化します。
「無劣化」にこだわるなら、以下の条件を満たすツールを選びましょう。
これを満たすのが、次にご紹介する『mp3DirectCut』と『LosslessCut』です。
PCでじっくり作業するなら、インストール型が最強です。通信環境に依存せず、大容量ファイルもサクサク動きます。
| こんな人におすすめ | Windowsユーザー / 音質劣化を1ミリも許したくない人 |
| メリット | 完全無劣化、非常に軽量、無音部分の自動検出・カットが可能。 |
| デメリット | インターフェースが少しレトロで、アイコンの意味が初見では分かりにくい。 |
| 編集部メモ | 「とりあえずこれを入れておけば間違いない」と言える一本です。 |
MP3の構造を熟知した、カット特化型の老舗フリーソフトです。最大の特徴は、MP3を解凍せずに直接編集する「ネイティブ処理」。再エンコードが発生しないため、理論上、音質の劣化はゼロです。
| こんな人におすすめ | Macユーザー / 複数のファイルを爆速で処理したい人 |
| メリット | Win/Mac/Linux対応。ドラッグ&ドロップで直感的に操作でき、書き出しが一瞬で終わります。 |
| デメリット | 細かい波形編集やエフェクト追加はできません。 |
その名の通り「ロスレス(無劣化)」に特化したツール。Chromiumベースで開発されており、モダンでスタイリッシュな画面が特徴です。MP3だけでなく、動画ファイル(MP4)の無劣化カットも得意としています。
| こんな人におすすめ | カットだけでなく、ノイズ除去や音量調整も行いたい人 |
| メリット | 圧倒的な多機能。プラグインで機能拡張も可能。 |
| デメリット | 多機能ゆえに操作が複雑。再エンコードを行うため、厳密にはわずかな音質変化が伴います。 |
世界中で愛用されるオープンソースの波形編集ソフト。「カット」だけでなく、特定の周波数のノイズを消したり、音圧を整えたりと、プロレベルの編集が可能です。
「ソフトを入れるほどではない」「今すぐスマホで着信音を作りたい」。そんな時はオンラインツールが便利です。ただし、アップロードの手間やプライバシー(安全性)には注意しましょう。
動画編集ツールとして有名ですが、音声編集も強力。タイムラインが見やすく、直感的に操作できます。非常に使いやすいですが、無料版での書き出しには「透かし(透かし音やロゴ)」が入る制限があります。完全にクリーンなファイルが必要な場合は、Pro版へのアップグレードが必要です (※編集部注:事実情報のアップデート)。
ブラウザ上で波形を見ながら、スライダーを動かすだけの超シンプル設計。フェードイン・アウトのボタンもあり、着信音作成に最適です。アップロードしたファイルは一定時間後に削除される仕様で、プライバシー面も配慮されています。
AIが「フィラーワード(えー、あー)」や「無音」を自動検知して削除してくれる機能が強力。インタビュー音源の整理などに威力を発揮します。以前は動画形式のみでしたが、現在は音声ファイル(MP3)としての書き出しもサポートしています(※機能は随時更新されるため要確認)。
「Audio Cutter」という名前で検索すると上位に出てくる定番サイト。300種類以上のフォーマットに対応しており、iPhone用の着信音(m4r)形式での保存も一発です。機能は十分ですが、操作ごとの広告表示が少し多めです。
CyberLink社が提供するオンラインツール。ボーカル除去やボイスチェンジャーなど、AIを活用したユニークな機能が揃っています。利用にはアカウント作成(ログイン)が必要です。
ここまでは「手持ちのファイルをカットする方法」を解説しましたが、そもそも「SpotifyやApple Musicの曲をBGMとして編集したい」という場合、どうすればいいのでしょうか?
通常、ストリーミングサービスの曲はDRM(保護)がかかっており、そのままでは編集ソフトに読み込めません。
もし、個人的な視聴や練習用として、各プラットフォームの音楽を高品質なMP3として保存したい場合は、「MusicFab オールインワン」のような変換ツールを使う方法があります。 SpotifyやApple Musicなどの楽曲をロスレスでダウンロードし、MP3やWAVに変換できるため、その後、今回紹介した『mp3DirectCut』などで編集することが可能になります。
ソフト内のブラウザで人気のサイトを開けば音楽が自動で検出されますし、複数の曲をまとめてダウンロードできるため効率的に作業が行えます。アートワークや歌詞も保存できますので、保存するファイルの数が増えても簡単に曲を見分けられます。
MusicFab オールインワンでダウンロードされるファイルはすべてDRMフリーなので、オーディオ編集ソフトやオンラインサイトで読み込むことが可能。自由に編集もできますので、BGMにしたり着信音にしたりさまざまな用途に活用できます。
ストリーミングサービスの楽曲の録音・ダウンロードは、各サービスの利用規約を確認し、私的利用の範囲内で行ってください。
Q1. オンラインサイトにMP3をアップロードしても安全ですか?
A1. 大手サイト(Clideoや123APPSなど)はSSL暗号化通信を使用し、アップロードされたファイルは数時間後にサーバーから自動削除される仕組みになっています。ただし、社外秘の会議音声など、機密性の高いファイルは、オフラインで動作するソフト(mp3DirectCutなど)を使用することを強くおすすめします。
Q2. スマホのブラウザだと波形の操作が難しいです…
A2. 細かい編集なら「アプリ」が断然おすすめです。
オンラインサイトは手軽ですが、スマホの小さな画面では指での微調整が難しい場合があります。iPhoneならプリインストールの「GarageBand」、Androidなら「Music Editor」などの専用アプリを使うと、よりストレスなく作業できます。ざっくり切りたい時だけオンラインサイトを使う、という使い分けが賢い方法です。
Q3. カットした後の音質が悪くなりました。なぜですか?
A3. 編集後に「再エンコード(再圧縮)」を行ったことが原因です。ビットレート(kbps)を低く設定して書き出してしまうと、音質は劣化します。音質を保ちたい場合は、無劣化編集ソフト(mp3DirectCutなど)を使うか、書き出し設定で元のファイルと同じビットレート(例:320kbps)を選択してください。
今回はMP3をカットできるフリーサイトやインストール不要のWebサイトを紹介しました。カットは基本的な作業なので比較的どんなツールでも行えますが、細かく分割できるのか、MP3のまま書き出せるのか、ノイズ除去ができるのか、など詳細機能はツールによって異なります。