Audacity(オーダシティ)というオーディオ編集ソフトをご存知でしょうか? 無料でありながらカットにマルチトラックのミキシングなど様々な機能を搭載しており、直感的に操作ができるので初心者にもうってつけです。
今回はそんなAudacityの主な機能や実際の操作方法などについて詳しく解説していきます。また、Audacityの最優の代替品やトラブルへの対処法もまとめたのでぜひ参考にしてみてください。
Audacityって何ができるの?
Audacity(オーダシティ)とは、無料で使えるオーディオ編集ソフトです。無料でありながらカット編集だけでなくマルチトラックのミキシングも可能。さらに音声収録も行なえるというマルチな機能を搭載しています。
Audacityの使い方も簡単で、海外で開発されたフリーのオーディオ編集ツールですが、なんと日本語も対応しているし、初心者でも簡単に作業を行うことができます。
<Audacityの機能>
- 音声ファイルのインポート/エクスポート
- 音声のカット、複製、結合など
- マルチトラックのミキシング
- ノイズ除去
- エフェクト追加
- 外部音声の収録
- パソコン上の音声録音
- 動画音声の読み込み(FFmpeg導入時)
- WAV、AIFF、MP3、OGG、FLACなどの拡張子対応
Audacityの使い方
ここからはAudacityの詳しい使用方法について解説していきます。
①AudacityにFFmpegを導入する方法
FFmpegとは、動画または音声の記録・変換・再生を行なうフリーソフトです。これを導入することで動画から音声を抽出することができるようになります。
〈導入方法〉
- Audacityをインストールする(起動はさせない)
- FFmpegをインストールする(64bit版の場合「FFmpeg v2.2.2 INSTALLER (.EXE)」を、32bit版の場合「ffmpeg-win-2.2.2.exe」を選択)
- Audacityを起動し、上部メニューバー「編集」から「環境設定」を選択する
- 左サイドバーの「ライブラリ」を選択し、「FFmpeg ライブラリ」の「場所」をクリックする
- 「Audacity は有効な FFmpeg ライブラリを自動検出しました。それにもかかわらず手動で設定しますか?」に「いいえ」を押す
Step1
Audacityを起動し、上部メニューバー「編集」から「環境設定」を選択する
Step2
左サイドバーの「ライブラリ」を選択し、「FFmpeg ライブラリ」の「場所」をクリックする
②Audacityインタフェースの解説
音声ファイルを取り込むと、中央に青色の波形が表示されます。
これが「トラック」です。画面左上のツールボタンで再生や停止、早送り等ができ、その右隣にある6つのアイコンでトラックの編集を行なえます。よく使うのが「I」(範囲選択)と「↔」(クリップごとに時間をずらす)の2つです。
③Audacityの基本的な使い方
- Audacityを起動し、編集したいファイルをドラッグアンドドロップする
- カットやエフェクト追加など各種編集作業を行なう
- メニューバーの「編集」から「書き出し」を選択し「音声の書き出し」をクリックする
Step1
Audacityを起動し、編集したいファイルをドラッグアンドドロップする
Step2
カットやエフェクト追加など各種編集作業を行なう
Step3
メニューバーの「編集」から「書き出し」を選択し「音声の書き出し」をクリックする
④Audacityでノイズ除去をする方法
- Audacityを起動し、編集したいファイルをドラッグアンドドロップする
- 「I」を押してノイズのみの部分を範囲選択する
- メニューバーの「エフェクト」をクリックし、「ノイズの低減」を選択する
- 「ノイズプロファイルの取得」をクリックする
- 「I」を押してノイズを除去したい部分を範囲選択する
- 再び「ノイズの低減」を開き、「ステップ2」の4項目を設定する(初期設定のままでもOK)
- プレビューで確認しつつ調整し、問題なければ「OK」を押す
Step1
「I」を押してノイズのみの部分を範囲選択する
Step2
メニューバーの「エフェクト」をクリックし、「ノイズの低減」を選択する
Step3
「ノイズプロファイルの取得」をクリックする
Step4
「I」を押してノイズを除去したい部分を範囲選択する
⑤Audacityで曲を分割させる方法
- 左上のツールボタン「❙◀︎」を押してスタート地点に合わせる
- Ctrl+Bでトラック下部にラベルトラックを表示させる
- メニューバー「編集」から「ラベル」を選択し「ラベルの編集」をクリックする
- ラベルトラックに白い入力欄ができたらそこに曲名を入力する
- アーチのようなマークを分割したい位置まで動かす
- 2つ目以降は次の分割ポイントをスタート地点にし、マークを動かす時は1つ前の分割ポイントと並ぶよう右から左へ移動させる
Step1
Ctrl+Bでトラック下部にラベルトラックを表示させる
Step2
メニューバー「編集」から「ラベル」を選択し「ラベルの編集」をクリックする
Step3
ラベルトラックに白い入力欄ができたらそこに曲名を入力する
Step4
アーチのようなマークを分割したい位置まで動かす
⑥Audacityで音量を上げる方法
最も簡単なのは、トラック左横にあるツマミを動かす方法です。「+」方向に動かせば動かすほど音量が上がります。しかしこれだと音量変更が全体にわたってしまうため、部分的に上げたい場合は増幅エフェクトを使うのがおすすめです。
上げたい部分を範囲選択し、メニューバー「エフェクト」から「Volume and Compression」の「増幅」をクリックしてください。増幅欄にデフォルトで記載されている数値が音割れしない最大の音量となっています。
Audacityを使用する際に注意すべき点
Audacityの使い方は簡単ですが、使用する際にいくつかの注意点があります。
- 音声の抽出をする場合、FFmpegの導入が必要です
- Audacityはパソコンにのみ対応しており、iPhoneやAndroidスマートフォンには対応していません。
- ストリーミングサービスから録音した音楽の音質は劣化しています。
- プレイリストやアルバムなど多数の曲を一気に録音することはできません。
【最優の代替品】音楽をオフライン保存するならMusicFab
Audacityの一つに音楽を録音してハードディスクに保存するというものがありますが、音楽をオフライン再生したいならMusicFabでダウンロードするのがおすすめです。
10以上の音楽サービスに対応する最強の音楽変換ソフト
-
SpotifyやAmazon Music、YouTube Music、LINE MUSICなどの音楽を高速ダウンロードできる
-
MP3、FLAC、M4A、WAV、OPUSなどの形式にロスレスで変換可能
-
歌詞を.lrcとして保存しID3タグも取得できる
-
プレイリスト/アルバム/ポッドキャスト/ラジオ/MVを
-
内蔵ブラウザを使って、曲/アルバム/プレイリスト/オーディオブック/MVを簡単に一括ダウンロード
MusicFabはSpotifyやAmazon Music、Apple Musicなど10以上の音楽配信サービスを対応しています。99%の成功率で音楽をロスレス品質のFLACやMP3、M4A、WAV、OPUS形式に変換できます。また、ウイルスやマルウェアの心配もありませんので安心して使用できるでしょう。
<MusicFabの使い方>
ここでは、MusicFab Apple Music 変換ソフトを使ってApple Musicの音楽をダウンロードする手順を解説します。
- MusicFabを起動してApple Musicのアイコンをタップ
- ブラウザのタブが起動してApple Musicが開くのでApple IDにログイン
- ダウンロードしたい曲を含むプレイリストをクリックして読み込む
- ダウンロードしたい曲を選ぶ
- ダウンロードフォーマットと品質を選択する
- ダウンロードを開始する
- 処理が完了すると保存先フォルダが自動的に開く
Step1
MusicFabを起動してApple Musicのアイコンをタップ
Step2
ブラウザのタブが起動してApple Musicが開くのでApple IDにログイン
Step3
ダウンロードしたい曲を含むプレイリストをクリックして読み込む
Step4
ダウンロードフォーマットと品質を選択する
Step6
処理が完了すると保存先フォルダが自動的に開く
Audacityに関するトラブルと対処法
ここからはAudacityに関するトラブルの対処法について解説していきます。
①Audacityが固まるときは?
Windowsとの連携がうまくいっていない場合、Microsoft IME(パソコン本体の文字入力システム)の設定を変更すると改善する場合があります。
- PC画面のアンダーバーの1番右にある吹き出しアイコンをクリックする
- 「すべての設定」をクリックし、「時刻と言語」を選択する
- 左側のメニューバーから「言語」を選択する
- 画面下の「日本語」をクリックして表示された「オプション」を押す
- 「Microsoft IME」をクリックし「オプション」を押す
- 「全般」をクリックし、「以前のバージョンのMicrosoft IMEを使う」をオンにする
②Audacityで録音ができないときは?
マイクが認識されていない可能性があります。Audacity起動後にマイクを接続するとこの不具合が起きやすいので注意しましょう。対処法としては1度Audacityを閉じてからマイクを挿し直し、改めてAudacityを起動するというのと、上部メニューバーの「録音と再生」から「音声デイバイス情報の再スキャン」を選択するという2種類があります。
③Audacityでファイルが開けないときは?
Audacityで編集していたファイルが開けなくなった場合、プログラムの関連付けができていない可能性があります。ファイルを右クリックし「プログラムを開く」をクリックしましょう。すると「このファイルを開く方法を選んでください」と表示されるので、「常にこのアプリを使って .apu ファイルを開く」にチェックを付けた後にAudacityを選択します。そうすることでファイルアイコンがAudacityに変わり、問題なく開けるようになるでしょう。
④Audacityで波動が出ないときは?
Audacityでは読み込みできるファイルとそうでないファイルがあります。読み込み可能なのはwav、aiff、ogg、flac、mp2、mp3で、FFmpegを導入すればac3、amr、m4a、mp4がさらに追加されます。使いたいファイルが読み込み可能な形式かを確認し、異なっていた場合は変換してください。ファイルの詳細がわからない場合は「真空波動研」というファイル解析ソフトが便利です。
⑤Audacityで名前をつけて保存ができないときは?
保存時に表示される「メタデータの編集」という画面で、何らかの文字が入っていたらそれを削除してみてください。ダブルクリック、あるいは「消去」で消すことができます。ちなみに保存時は「プロジェクトファイルを保存」にすると再び開くことができなくなるので、書き出し保存するのがおすすめです。
まとめ
今回はオーディオ編集ソフトAudacityについて解説していきました。カットにノイズ除去、ミキシングなど、フリーソフトでありながら幅広い編集機能を有しており、UIもシンプルなので初心者でも扱いやすいでしょう。今回は基本的な操作法を紹介しましたが、もっと細かな作業も可能です。音声データの編集をしてみたい方は一度Audacityを試してみてはいかがでしょうか。