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Audacityの使い方|録音・ノイズ除去・音量調整・書き出しを初心者向けに解説

高橋キラ
2026-06-03T08:35:02.000000Z公開
執筆:高橋キラ

Audacityとは音声データの編集ができるフリーソフトです。シンプルな画面でありながらできることは多く、基本的なカット作業の他にもノイズ除去や分割、エフェクト追加もできます。マルチトラックのミキシングができるのも魅力的です。一方でソフトが固まったりファイルが開けなくなったりといったトラブルも起こりうるので、その際はこの記事を参考にしてみてください。

Audacityは、録音・カット編集・ノイズ除去・音量調整・音声ファイルの書き出しに対応した無料の音声編集ソフトです。Windows、macOS、Linuxで使えるため、ポッドキャスト編集、動画用ナレーションの調整、音楽ファイルの簡単な編集にも使われています。

本記事では、Audacityの基本的な使い方を初心者向けに整理します。音声ファイルの読み込み、ノイズ除去、音量を上げる方法、MP3書き出し、FFmpegの設定、録音できない・固まる時の対処法まで順番に解説します。

Audacityの使い方

Audacityでできること・できないこと

Audacityは無料で使える高機能な音声編集ソフトですが、すべての用途に向いているわけではありません。音声編集、録音、ノイズ除去には強い一方で、ストリーミング音楽の一括保存やスマホアプリのような使い方には不向きです。

やりたいことAudacityで可能?補足
音声ファイルをカット・結合する MP3、WAV、FLACなどの編集に対応
ノイズを減らす ノイズプロファイルを取得して低減する
音量を上げる・揃える 増幅、正規化、ラウドネス正規化を使い分ける
PCの再生音を録音する WindowsではWASAPI loopbackを使う
M4AやMP4を読み込む設定次第FFmpegの導入が必要
サブスク音楽を一括保存する Audacityは録音・編集向けで、一括保存には不向き

Audacityの主な機能

  • 音声ファイルのインポート/エクスポート
  • 音声のカット、複製、結合
  • マルチトラック編集
  • ノイズ除去
  • 音量調整、正規化、ラウドネス正規化
  • マイク音声やPC再生音の録音
  • WAV、AIFF、MP3、OGG、FLACなどへの書き出し
  • FFmpeg導入時のM4A、MP4などの読み込み

Audacityの基本的な使い方

まずは、音声ファイルを読み込み、編集して、音声ファイルとして書き出す基本の流れを確認します。細かいエフェクトを覚える前に、この3ステップを押さえておくと操作に迷いにくくなります。

Step1
Audacityを起動し、編集したい音声ファイルを画面にドラッグ&ドロップします。

Audacityに音声ファイルを読み込む

Step2
波形を確認しながら、不要な部分のカット、音量調整、エフェクト適用などを行います。

Audacityで音声を編集する

Step3
編集後は、メニューから[ファイル]または[書き出し]を選び、MP3、WAV、FLACなど必要な形式で保存します。

Audacityで音声を書き出す

画面の見方とよく使う操作

音声ファイルを読み込むと、中央に青い波形が表示されます。この波形が「トラック」です。再生・停止ボタンで音を確認しながら、範囲選択、カット、移動、エフェクト適用を行います。

Audacityの画面構成

よく使うのは、範囲選択ツールとクリップ移動です。音声の一部だけを削除したい場合は、範囲を選択してDeleteキーを押します。別の位置へ移したい場合は、クリップを分割してから移動すると扱いやすくなります。

Audacityでノイズ除去する方法

Audacityでノイズを減らすときは、最初に「ノイズだけが鳴っている部分」を選ぶのがポイントです。無音に近い部分や、サーッという環境音だけが入っている部分を使うと、ノイズプロファイルを取りやすくなります。

Step1
Audacityを起動し、ノイズを除去したい音声ファイルを読み込みます。
Step2
ノイズだけが聞こえる部分を範囲選択します。会話や音楽が入っている部分は避けます。

Audacityでノイズ部分を選択する

Step3
メニューの[エフェクト]から[ノイズの低減]を開きます。

Audacityのノイズの低減を開く

Step4
[ノイズプロファイルの取得]をクリックします。これでAudacityがノイズの特徴を読み取ります。

Audacityでノイズプロファイルを取得する

Step5
ノイズを除去したい範囲、または音声全体を選択し、もう一度[ノイズの低減]を開いて適用します。

Audacityでノイズ除去を適用する

ノイズ低減を強くかけすぎると、声や楽器の音がこもったり、不自然な揺れが出たりすることがあります。まずは控えめに設定し、プレビューで確認しながら調整しましょう。

Audacityで音量を上げる方法

Audacityで音量を上げる方法は、主に3つあります。全体を手早く大きくしたい場合はトラックゲイン、一部だけ調整したい場合は増幅、配信や動画向けに音量感を揃えたい場合はラウドネス正規化が使いやすいです。

方法向いている場面注意点
トラックゲイン音声全体を手早く大きくしたい時トラック全体に反映される
増幅選択した部分だけ音量を上げたい時上げすぎると音割れしやすい
正規化ピーク音量を基準に整えたい時聴感上の音量差までは揃いにくい
ラウドネス正規化動画・ポッドキャスト向けに音量感を揃えたい時目標値を決めてから適用する

一部だけ音量を上げる手順

Step1
音量を上げたい部分をドラッグして範囲選択します。
Step2
[エフェクト]から[Volume and Compression]または[増幅]を開きます。
Step3
プレビューで音割れがないか確認し、問題なければ適用します。

音割れを避けたい場合は、いきなり大きく上げず、少しずつ調整するのが安全です。声の小さい部分だけを上げたい時は、全体ゲインよりも範囲選択+増幅のほうが自然に仕上がります。

Audacityで曲を分割する方法

長い音声ファイルを曲ごとに分けたい場合は、ラベルトラックを使うと整理しやすくなります。録音したライブ音源や、複数曲がつながった音声を分割したい時に便利です。

Step1
左上のツールボタンで再生位置を確認し、分割したい開始地点に合わせます。
Step2
Ctrl+Bでラベルトラックを表示します。Macでは環境によりショートカットが異なる場合があります。

Audacityでラベルトラックを表示する

Step3
ラベルに曲名や区切り名を入力します。

Audacityでラベルを編集する

Step4
必要な位置にラベルを追加し、曲ごとの区切りを作ります。

Audacityで曲名を入力する

Step5
分割位置を確認し、必要に応じてラベルの位置を微調整します。

Audacityで分割位置を調整する

M4A・MP4が読み込めない時のFFmpeg設定

AudacityでM4A、MP4、AC3、WMAなどのファイルを読み込めない場合は、FFmpegが必要になることがあります。FFmpegは、Audacityが追加の音声・動画形式を扱うために使う外部ライブラリです。

MP3の書き出しは現在のAudacityでは基本的に標準対応していますが、M4AやMP4などは環境によってFFmpegの導入が必要です。読み込みエラーが出る場合は、まずFFmpegの状態を確認しましょう。

Step1
Audacityを終了した状態で、Audacity向けのFFmpegを導入します。
Step2
Audacityを起動し、[編集]>[環境設定]を開きます。

Audacityの環境設定を開く

Step3
左側の[ライブラリ]を選び、FFmpegライブラリが検出されているか確認します。

AudacityでFFmpegライブラリを確認する

Step4
自動検出された場合は、そのまま設定を保存します。検出されない場合は、FFmpegの保存場所を手動で指定します。

FFmpeg導入後も読み込めない場合は、ファイル自体が破損している、拡張子と実際の形式が合っていない、特殊なコーデックが使われている可能性があります。その場合は、別の形式へ変換してから読み込むと解決しやすくなります。

AudacityでPC音声を録音する方法

WindowsでPCの再生音を録音したい場合は、Windows WASAPIとloopback入力を使います。ステレオミックスがないPCでも、出力デバイスのloopbackを選ぶことで、PCで再生している音声を録音できる場合があります。

Step1
Audacityを開き、上部の[Audio Setup]をクリックします。
Step2
ホストに[Windows WASAPI]を選びます。
Step3
入力デバイスに、使用しているスピーカーやヘッドホンの[loopback]を選びます。
Step4
録音ボタンを押し、PCで音声を再生します。波形が表示されれば録音できています。

録音できない場合は、Audacityを開いたまま[Audio Setup]または[Transport]から[Rescan Audio Devices]を実行し、デバイス一覧を更新してください。外部マイクやオーディオインターフェースを接続した直後も、この操作で認識されることがあります。

録音した音声は、私的利用の範囲で扱いましょう。配信サービスや動画サイトの音声を録音・保存する場合は、各サービスの利用規約と著作権法を確認してください。

Audacityが固まる・録音できない時の対処法

Audacityが固まる、録音できない、波形が出ない、ファイルが開けない場合は、原因ごとに確認する場所が異なります。まずは症状を切り分けてから対処しましょう。

症状主な原因対処法
Audacityが固まる一時的な負荷、IMEやデバイスとの相性再起動、不要なアプリ終了、IME設定やデバイス設定を確認
録音できない入力デバイスが認識されていない[Rescan Audio Devices]でデバイスを再読み込みする
波形が表示されない入力音量が小さい、デバイス選択が違う入力デバイス、録音レベル、OS側のマイク権限を確認
M4AやMP4が開けないFFmpeg未導入、形式非対応FFmpegを導入し、必要なら別形式に変換する
保存したファイルが再編集できない書き出しファイルとプロジェクト保存の違い再編集用はプロジェクト保存、配布用は書き出しを使う

Audacityが固まる時

処理の重い音声ファイルを編集している時や、複数のアプリを同時に開いている時は、Audacityが固まることがあります。まずは不要なアプリを閉じ、Audacityを再起動してください。

Windowsで日本語入力中に固まりやすい場合は、Microsoft IMEとの相性が原因になることがあります。必要に応じてIME設定を見直し、改善するか確認しましょう。

録音できない時

録音できない時は、入力デバイスが正しく選ばれていないケースが多いです。マイク、オーディオインターフェース、loopback入力のどれを使うのかを確認し、Audacityの入力デバイスを選び直します。

新しく接続したデバイスが表示されない場合は、[Audio Setup]または[Transport]から[Rescan Audio Devices]を実行します。それでも表示されない場合は、OS側のサウンド設定やマイク権限も確認してください。

ファイルが開けない時

Audacityでファイルが開けない場合は、対応形式ではない、FFmpegが未導入、またはファイルが破損している可能性があります。MP3、WAV、FLACなど一般的な形式で開けるか確認し、M4AやMP4の場合はFFmpeg設定も見直しましょう。

Audacityのプロジェクトファイルを開けない場合は、関連付けや保存場所の変更が影響していることもあります。ファイルを右クリックして開くアプリをAudacityに指定するか、Audacity側から直接ファイルを開いてください。

AudacityとMusicFabの違い

Audacityは、録音した音声や手元の音声ファイルを編集するためのソフトです。ノイズ除去、音量調整、カット編集には向いていますが、SpotifyやApple Musicなどのプレイリストをまとめて保存する用途には向いていません。

サブスク音楽をMP3・FLAC・WAVなどの形式でPCに保存し、アルバムやプレイリスト単位で管理したい場合は、MusicFabのような音楽保存・変換ソフトが選択肢になります。

MusicFab
MusicFab オールインワン 詳細確認

複数の音楽サービスに対応する音楽保存・変換ソフト

  •   Spotify、Amazon Music、YouTube Music、LINE MUSICなどの音楽保存に対応
  •   MP3、FLAC、M4A、WAV、OPUSなど主要形式を選択可能
  •   曲、アルバム、プレイリスト、ポッドキャストをまとめて保存しやすい
  •   歌詞ファイルやID3タグ情報の取得にも対応

AudacityとMusicFabの比較

比較項目AudacityMusicFab
主な用途音声編集・録音ストリーミング音楽の保存・変換
向いている作業カット、結合、ノイズ除去、音量調整曲、アルバム、プレイリストの保存
対応サービス特定サービス連携なしSpotify、Amazon Music、Apple Music、YouTube Music、LINE MUSICなど
対応OSWindows、macOS、LinuxWindows、Mac
対応形式WAV、AIFF、MP3、OGG、FLACなどMP3、FLAC、M4A、WAV、OPUSなど
一括保存  
編集機能  
価格無料有料(無料体験あり)

録音した音声を編集したいならAudacity、サブスク音楽をファイルとして整理したいならMusicFab、という使い分けが分かりやすいです。保存した音源ファイルは私的利用の範囲で楽しみ、各サービスの利用規約や著作権法を守って利用してください。

MusicFabでサブスク楽曲を保存する流れ

ここでは例として、MusicFab Apple Music 変換ソフトでApple Musicの音楽を保存する流れを紹介します。細かい画面表示はバージョンによって変わることがありますが、基本の流れは「サービスを開く」「ログインする」「曲を選ぶ」「形式を選ぶ」「保存する」です。

Step1
MusicFabを起動し、Apple Musicのアイコンをクリックします。

MusicFabでApple Musicを開く

Step2
内蔵ブラウザでApple Musicを開き、Apple IDにログインします。

MusicFabでApple Musicにログインする

Step3
保存したい曲、アルバム、プレイリストを開きます。

MusicFabでプレイリストを読み込む

Step4
出力形式と音質を選択します。MP3、FLAC、WAVなど、再生環境に合わせて選びます。

MusicFabで出力形式を選ぶ

Step5
ダウンロードを開始します。

MusicFabでダウンロードを開始する

Step6
処理が完了すると、保存先フォルダから音声ファイルを確認できます。

MusicFabで保存先を確認する

Audacityに関するFAQ

Q

Audacityとは何ですか?何ができますか?

Audacityは無料で使えるマルチトラック音声編集ソフトです。録音、カット編集、ノイズ除去、音量調整、エフェクト適用、MP3やWAVなどへの書き出しに対応しています。

A
Q

Audacityは日本語で使えますか?

日本語表示に対応しています。インストール時や設定画面で日本語を選べます。画面表示が英語になっている場合は、環境設定から言語設定を確認してください。

A
Q

WindowsでPCの再生音を録音するにはどうすればいいですか?

[Audio Setup]でホストをWindows WASAPIにし、入力デバイスに再生デバイスのloopbackを選びます。波形が表示されない場合は、[Rescan Audio Devices]でデバイス一覧を更新してください。

A
Q

Audacityでノイズ除去するコツはありますか?

最初にノイズだけが入っている部分を選び、ノイズプロファイルを取得します。その後、音声全体または処理したい範囲にノイズ低減を適用します。強くかけすぎると音が不自然になるため、プレビューしながら調整しましょう。

A
Q

M4AやMP4をAudacityで読み込めない時はどうすればいいですか?

M4AやMP4などの形式は、環境によってFFmpegの導入が必要です。Audacityの[環境設定]>[ライブラリ]でFFmpegが検出されているか確認してください。

A
Q

AudacityでMP3を書き出すにはLAMEが必要ですか?

現在のAudacityでは、WindowsやmacOS環境でMP3書き出しが標準で使える場合が多いです。古いバージョンを使っている場合は、Audacityを最新版へ更新してから確認しましょう。

A
Q

AudacityとMusicFabはどちらを使えばいいですか?

録音した音声を編集したい場合はAudacityが向いています。サブスク音楽をMP3やFLACなどの形式でPCに保存し、プレイリスト単位で管理したい場合はMusicFabが選択肢になります。

A

まとめ

Audacityは、無料で使える音声編集ソフトとして、録音、カット編集、ノイズ除去、音量調整、MP3やWAVへの書き出しまで幅広く対応できます。基本操作は、音声を読み込み、必要な部分を編集し、最後に目的の形式で書き出す流れです。

ノイズ除去や音量調整は便利ですが、設定を強くしすぎると音が不自然になることがあります。まずは小さく調整し、プレビューで確認しながら仕上げると安心です。サブスク音楽を一括保存したい場合はAudacityではなく、MusicFabのような音楽保存・変換ソフトを用途に合わせて検討しましょう。

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